遠くで営業部の中堅どころ、
浮世絵みたいな顔をしたおじさんが電話をしている。
どうやら電話相手と上手く意思疎通がとれないらしい。
じれったい様子で、少しずつ声が大きくなっている。
そして、そのおじさんはついに腹の底から声を出した。
「いや、だから、なんにもきてないからなんにもないです!」
なんてもっともなんだ。
—— なんにもきてないからなんにもないです ——
うん、もっともだ。
じんわりした気持ちが、
じれったい想いを経て、
ハッキリとした文章を作り上げた。

それはまるで江戸の、、、
2014年6月2日
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