派遣で働く会社に、新入社員が入ってきた。
年度始めの最初の日、
私の働いている階のオフィスに、
いつになく大勢の人たちがぞろぞろと入ってきた。
見たところ東京支社全員が集結したらしい。
始業のチャイムが鳴り、座っている皆が立ち上がり散らばるので
私もキョロキョロしながら立ち上がり散らばる、社長も立ち上がり喋り出す。
「みなさんいつもご苦労様です。」
ねぎらいとか、勤続◯年を迎える人の表彰だとか、
滞りなく行程は経られて、
「それでは今日から新しく一緒に働くことになります、
新入社員のみなさんを紹介します。」
と、社長が言った。
社長の右横にはズラリ新入社員が5名、並んでいる。
男性が2名、女性が3名。
男性からはあどけなさが、
女性からはあどけなさと共に、新社会人に向けての色気がほんのり漂っていた。
まず最初の2人(男性)が、
自分の名前とこれからのヤル気を簡単に述べ、
そして次の女性新入社員が、
「川田さえ子です!
今年は同じ名字が2人いるので、
是非、フルネームで覚えて下さい!」
・・・・・・・。
そして次の女性がまた名前など述べ、最後の女性が、
「川田みえです。
さっきの、もう一人の川田です。
私もぜひ、下の名前も覚えて下さい!」
・・・・・・・・・・・・。
お・ぼ・え・な・い・よ!

2014年9月10日
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