私の手元に来た書類に、珍しく大きな付箋が貼ってあり、

「ためして申し訳ありません。」
と書かれていた。
え! いつ!?
いつ、どんな風に私は試されていたのか、
記憶をより深く探る前に、
もう一度、メモを見直すと、なんてことはない
「ためて申し訳ありません。」と書かれていたのだった。
提出すべき書類を渡さずにためてしまっていたことを詫びているらしい。
「遅くなり」でもなく、「た(溜)めて」をチョイスしているのがなんだか素直。
しかし私はそんなことより、
その書類を見るたびにそのメモが
「ためして〜」
に見え、その度にハッとして、周りをうかがい、
初回のデジャブに襲われほっとする。それを繰り返している。
メモは書いた人の意図とは異なる効果を発揮している。
付箋を見るたびに、お尻の引き締まる想いなのです。

2014年5月7日
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