「じゃ、じゃじゃあ、これ、こないだのBOXに入れて出しておいてください。」
上司に言われ、
これから大阪の営業所の人に私のところに来た書類が間違っているから直して下さいとそれを突き返す。
初めての社内メール(郵便)である。
さあ、社内の人宛に手紙を送ろう。
まずは、添える紙で迷う。
文具類が入っている棚のところに行き、
(それは、社長と課長のデスクの間に位置している)
中から、一番大きい付箋2色と、
ラスト1冊のレポート用紙を取り出す。
レポート用紙を取った瞬間、
近くに座っていた課長が私のことをちらっと見たような気がしたが、気のせいだろう。
そしてデスクに戻る。
いざ置いてみるとレポート用紙はやたらでかく、
そして
それを埋めるほどの用件はまるでないことに気づく。
「初対面も成し遂げられていない相手に、付箋なぞ、失礼ではないだろうか?」
考えに考えた結果、
“ 余白の多いレポート用紙の方が重い ”
ということに気づき、ペンを取ってやはり付箋に書き始める。
◯◯様
なかなかキレイに書けない、
丸めてポイする丸めてポイ。
ようやく70点の出来だと思われる宛名が書ければ、今度は、
書き出しで迷う。
やっぱり
「はじめまして!」
だろうか。
会ったことがないんだもの。
書いては消し、書いては消し、
そうこうするうちに5枚の付箋が犠牲になった。
*
初めての社内郵便(に添えた付箋)は
「初めまして。経理課に派遣で参りました◯◯です。
」
で始まり、返ってきた資料に返事はついて来なかった。
「Nice to meet you!」にしたらよかっただろうか。
〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜
それにしてもどうして文具の入っている棚は社長と課長の間に置かれているのだろう。
やはり試されているのかもしれない。
どの文具を選ぶかを。
2014年3月28日

*2025年現在:付箋でぜんぜん大丈夫。
(でもまだ書き直しはする)
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