上司が勤務初日から、
「嫌い」だと言ったDさんに関してあまり書けていないのは、
部署の中では最も関わりが少ないからだ。
だから目から入る情報だけに頼ると、
Dさんははげている。
耳から入る情報だけに頼ると、
Dさんはかなり頻繁にひとり言を言っている。
「あれ?これは?」
「あっ、そうか、これを、、」
「クリックして、、、」
「お、いったいった。」
「なるほどね〜。」
など、
耳をすませば、誰でも現在のDさんを知ることができる。
などに対して
「一人言なDさん」、
というのはどうもパンチにかけるなと考えていた時、
ちょうどDさんが紙コップを持って立ち上がり、
水サーバーの元へ歩き始めた。
そして手に持っていた紙コップを
ポーン、ポーン、
と投げている。
「なぜ」
そんな言葉が頭をよぎったが、
3回目を飛ばしている最中に、
Dさんはその紙コップを落としそうになった。
「お。お。」
と防ごうとしたDさん、前に出した手の平は、
受け取るまで動作及ばず、
何故かそのコップを高くまでバウンドさせていた。
2〜3回Dさんの手によって高く飛ばされた紙コップは、
最終的に床の上に落ちた。
「あちゃ〜。」
と言いながら拾ってまた歩き出すDさんを、私は
「一人はごいた男性」
と胸中で名づけた。

2014年6月20日
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