記憶の断片と、憧れの昇華


憧れるのは、いつだって、ささいなことだ。

喫茶店でコーヒーを飲むことや、
ベランダで自分の時間を持つこと、
朝早く起きて出社の前にカフェに寄ること、
映画館で映画を見ながらポップコーンとドリンクのセットをたのしむこと、
そういったすべてが憧れのままなのは、どうしても何かの理由をつけて、自分がやらないから。

そういう"憧れ"のひとつに、
乗り物に乗る前の本屋で適当な本を一冊つかんで購入し、
飛行機や新幹線の中で読む、というのがある。
 

たしか、この本はその憧れを
実行したときの本のような気がする。

小説-ビリジアン-表紙

   ビリジアン / 柴崎友香・著
 

"たしか"と書いたのは
それすら記憶が定かじゃないからで、
それでもどうしてそう思ったのかというと
私は旅行の際、飛行機に乗る機会のある時に、
すごい頻度でこの本を持ち歩いてきたからだ。
 

つまり、ずっと読んでは読みきれない を繰り返しているこの本は
 

主人公の女の人のいろんな時期(小学5年だとか中学2年の時だとか、小中高のいろんな時期)の、
印象に残っている光景や友人の姿、ただ歩いた道路の様子だとかその時考えていたこと、
それがていねいなフラッシュバックみたいに行きつ戻りつ、時々海外のスーパースターが
電車の隣に座ってたりしながら進んでいく。


とりつく島がない。

というのが多分私の印象でだから旅の行き先とかに何度もトライしては
冒頭部分を「そうだったそうだった」と読み返し、
同じ頁あたりで別のことをし始めてしまうの繰り返しで、永遠のような本になってしまっていた。
 

それを、ようやく、先日読んだ。
 


 

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