“派遣の人”と呼ばれるのが嫌だ。
実際に派遣社員だからしょうがないのは百も承知の上だが、いやだ。
「こちら、新しく入った派遣の人です。」
「それはあの派遣の人に聞いて!」
「あの派遣の人がやってることだから、」
「派遣さんもいかがですか?」
派遣さん派遣さん派遣派遣波動拳!!
こちらが派遣さんならあなた社員さんだよ。
もちろん、社員は多くて派遣は(部署では)一人だけだから
「派遣」と呼んでも認識ができるからって道理は分かる。
だけど、私にも名字がある。
先祖代々続いた名字がある。
遠くからまた「派遣の人」という声が聞こえたそんな時、
私は “ ハムの人 ” のことを思い出す。

ご存知ですか、
いつもお歳暮にハムばかり送るから、
“ハムの人”と呼ばれるようになった別所哲也さんのCMです。
うろ覚えの記憶だが、
CMの中では、
玄関に別所さんが現れるだけでその家の人々は
「ハムの人だ!」と騒いでいた。
玄関で照れ笑いする別所さん(ハムの人)。
ハムの人は、
“ハムの人”と言われて嫌ではなかっただろうか?
・・・いやではないかもしれない。
恥ずかしいかもしれないが、
それだけ自分が四季折々ハムを送っているのだから、
自業自得のことなのだ。
そうか。
ならば私も派遣されてきたからではなく、
何かハムのようなものを派遣してくれそうだから
期待を込めて派遣さんと呼ばれている、
ということにすれば、この名、
ようやく腑に落とすことができようぞ。
と、今日はよく分からない
前向きな捉え方で終わります。
(そういえば “鳥の人” というのもありますね。)
2014年4月7日

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